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空の旅のお値段 〜ビジネスジェットからローコストまで〜

「航空機同時爆破テロ未遂で24人逮捕」「シャンプー、歯磨き粉等のあらゆる液体の機内持ち込み禁止」のニュースもどこ吹く風で旅する人々がいます。ヒースロー空港がダメならビギンヒル空港から飛ぶワ、という人たち。それもビジネスジェットで。果たしてこういった旅はどのくらいのお値段で現実するのでしょうか?

答えは、1時間おおよそ5000ユーロから。たとえばセスナ・サイテーション(Citation)Bravoという、7人乗りの小さなビジネスジェット(写真)で、だいたいこのくらい。1時間でブリュッセルからロンドンの空港(ヒースローとかガトウィックは上空でも地上でも時間ばかりかかって無駄なので、ロンドンシティや少し離れたビギンヒル空港あたりを使ったほうが便利)に行ける距離。定期便が出ていない僻地から僻地までをあるまとまった人数を運ぶには使いでがあります。もっと豪華に飛びたければガルフストリームという機種で1時間15,000ユーロくらいから。
ビジネスジェットの需要はどんどん増えてきています。これからもっと小型のジェットが登場する予定で、ホンダもこのマーケットに参入しています。それでもセレブリティとよばれる人たちも多くはチャーターしていたり飛行機の(1/4や1/8といった)部分所有であって、ジェット機丸々一機持っている人はとてつもなくお金持ちです。


ビジネスジェットはちょっと手が届かないけれど、プロペラ機で自由に飛んでみるというのはどうでしょう。こちらもピンキリですが、セスナ172という時速200キロ弱の4人乗りプロペラ機を燃料込で借りて1時間120ユーロくらい。これに操縦する人への支払いが40〜50ユーロ/時。事業用免許を取りたてで経験をたくさん積みたいという人が、飛行機の料金さえ払ってくれれば操縦してあげるよ、という貼り紙が飛行クラブにあるかもしれません。旅行の交通手段というよりも、飛ぶことを楽しむ人向けです。
アンジェリーナ・ジョリーが自分で操縦するCirrus SR-22あたりになると、この2倍くらいの価格で1.5倍のスピードになります。

最も一般的な旅客機では、メジャー航空会社のファースト・ビジネス・エコノミー3クラス編成に加えてローコスト航空会社が勢力を増しています。 Virgin ExpressRyanairVLMtransaviaCondoreasyJetairberlindbaThomas CookTuiAtlas-bluevuelingwizz などなど……。倒産したサベナの子会社だったSN Brusselsも今ではVirgin Expressと合併し、そのうちローコスト航空会社として完全一体化するでしょう。
ローコスト会社は経費削減のためにありとあらゆる努力をしていて、離発着料の低い空港を利用する(たとえば'Brussels South'と称して実際は車で70キロ走るCharleroi空港など)、同じ空港でもターミナル使用料の安いところを使う、座席指定しないもしくは有料化する、受託手荷物を有料化する等、あの手この手でコストを下げています。さらに某社では職員に対して就業中に個人所有の携帯電話充電を禁止する、入社試験の面接を有料化する(!)など、首を傾げたくなる内容のものまで耳にします。

時々「タダ!」なんていう航空券がありますが、各種税金や燃料サーチャージを払うと昨今ではばかにならない金額になります。「ダダ」でお客を集めてもけっこうな人数がキャンセルするらしく、税金他はすべて航空会社の収入となります。そういうカラクリなんです。

このローコスト会社の就航路線図を見ていると、こんなところにまで飛んでいるのネと驚くこともしばしば。けれども、行きたいところには飛んでいない、というか我が家のすぐ隣にある空港から行けるところが限られています。先日はツレアイがロンドンLuton空港まで用事があるといって、パリのシャルルドゴール空港まで車で送迎させられました。ヒースローから陸路を這って移動するのが面倒だからという理由で。こっちは片道2時間半も運転するというのに。

シャルルドゴール空港に到着し、当然ターミナル2だろうとタカをくくっていたら、よく見てみるとターミナル3に行けと書いてあるではないですか。へ? ここには1と2しかないんではないの?
たどり着いてみるとターミナル2の綺麗さとは雲泥の差。一昔前の製鉄工場か?と見紛うばかりのパリの裏玄関。さすがローコスト航空会社が入っている建物なだけあります。

価格競争の行き着く先は一体どこなのだろうかと考えさせられる、チープな旅の一幕でした。
by skylooper | 2006-08-10 19:22 | 旅・放浪
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